「蹲踞スクワット」をご存じですか?スクワットは筋トレの代表的なエクササイズで下半身のみならず、上半身も鍛えることができるキングオブトレーニングと言われていますが、「蹲踞スクワット」は筋力強化とあわせて身体運用能力をもUPすることができるトレーニングなんです。この記事ではそんな魅力あふれる蹲踞スクワットを紹介します。蹲踞スクワットでパフォーマンスがあがること間違いなし!
蹲踞スクワットとは?
蹲踞スクワットとは立位から腰を落として蹲踞の姿勢をとる動作を繰り返すエクササイズです。
蹲踞自体を知らない方もいると思いますので少し基本的な知識などを紹介しますね。
蹲踞(そんきょ)の定義
蹲踞(そんきょ)とは座法の一種で、体を丸めてしゃがんだり、膝を折り腰を落として
立膝をつく座り方のことです。
一般的にはつま先立ちになり、深く腰を落として膝を開き上体を真っすぐにして重心を
丹田に安定させた姿勢をいい、この記事でもこの姿勢を蹲踞としています。
現在においてよく見るのは武道ですね。
剣道では試合の終始で蹲踞の姿勢をとりますし、
相撲ではの立ち合い前にお互い蹲踞の姿勢をとり、勝った力士が行司から懸賞金を受け取る
ときも蹲踞の姿勢をとります。
詳しい蹲踞のやり方についてはこちらの記事どうぞ
スクワットとの違い
通常のスクワットとの違いはいろいろありますが
一番の違いはしゃがみ込む深さでしょうか。
通常のスクワットは大腿部などに負荷を与えるため、
膝を最後まで折りこみません。
一方、蹲踞スクワットでは踵の上に上体を落とすまでしゃがみこみます。
これにより蹲踞スクワットでは通常のスクワットと違う効果が得られるのです。
蹲踞スクワットの正しいやり方
蹲踞スクワットの正しいやり方を紹介します。
間違ったやり方では効果が得られないだけではなく、怪我の要因となりますので
正しいやり方を覚えてください。
基本姿勢の解説
蹲踞の基本姿勢です。
まず、両足は閉じるか、開いても肩幅くらいにして立ちます。
この時、つま先は90度以上開いてください。
(ご自分ができる範囲で結構です)
両足を閉じている場合は両足の踵をつけます。
その状態から腰を落としていきますが、腰を落としながら徐々に踵をあげて
つま先立ちになります。
最終的には踵にお尻が乗ります。
(膝のなどが悪い場合はご自分ができる範囲で行ってください。)
上半身は真っすぐにして、頭頂部~背中~股関節~踵~つま先が一直線
になるようにします。
これが蹲踞の基本姿勢です。
蹲踞スクワットの流れ
まずは基本姿勢で説明した立ちかたで立ちます。
両手は自然に降ろして結構です。
ゆっくりと膝を曲げて行きます。
腰が落ちていくのに合わせて踵を上げてつま先立ちになり蹲踞の姿勢をとります。
両手は、途中から太ももに沿わせていき、最後は膝の上に置くようにすると
膝の向きとつま先の向きを合せやすくなります。
蹲踞の姿勢になったら膝を伸ばしていき立位に戻ります。
この動作を繰り返します。
慣れないうちは10回程度から始めてください。
実践時の注意点
実践時の注意点は2つあります。
一つ目は「つま先の向きと膝の向きを合せる」です。
つま先を開いて(外側に向けて)膝を曲げますので
この2つの方向がズレていると膝に負担がかかります。
必ず向きを合せてください。
2つ目は「リラックスする」です。
慣れないうちはバランスがとりづらく、身体(特に上半身)を固めて
姿勢を維持しようとしますが、これは逆効果になります。
無駄な力は抜いて、つま先から頭頂部までの線を意識すれば身体が自然と
軸を整えていきますのでリラックスして動きましょう。
蹲踞スクワットの効果
蹲踞スクワットでは以下の効果が得られます。
1 股関節の柔軟性が向上する。
2 体軸が整う。
3 重心が安定する。
4 膝と体幹とのつながりが強化される。
それぞれ説明します。
股関節の柔軟性が向上する
蹲踞では膝を90度以上の角度で大きく開き深くしゃがみこみます。
この姿勢は股関節を外旋させている状態となっており、「外旋六筋」
という六つの筋肉を使っています。
これに加え、脚を屈伸させることで股関節・骨盤周りの筋肉を活性化
することが可能になり、その結果、股関節の柔軟性が向上します。
バレエのプリエなんかと近いものがありますね。
体軸が整う
蹲踞の姿勢では踵の上にお尻を乗せて身体を止めます。
このとき体軸が歪んでいると上手に踵の上に乗ることができません。
体軸が歪む要因はいろいろあります。
股関節や膝、足首などの関節が固かったり、筋肉をガチガチに固めて姿勢を維持
していることなどがあげられます。
体軸は身体の力を抜いてバランスをとるようにすると自然と整うんです。
蹲踞の姿勢をとることにより身体が勝手にバランスを探りだし、その結果
体軸が整うようになります。
重心が安定する
人間の重心は丹田にあるといわれています。
(丹田とはおへそのやや下側の下腹部のあたりのことです。)
蹲踞をすると丹田に重心が落ち着くのが体感できます。
これはつま先立ちをして踵の上にお尻を乗せるという姿勢が大きく
関わっています。
上半身の重みをつま先にダイレクトに伝えることができるためです。
つま先に伝わった身体の重みは床から反発力となり「丹田」で上身体の重みと
ぶつかります。
これが丹田で重心が安定している感覚となります。
この感覚を維持したまま、脚を屈伸させることで脚を伸ばした状態でも重心を
丹田に落ち着かせる感覚を養うことができます。
膝と体幹とのつながりが強化される。
蹲踞の姿勢をとる時に膝を曲げますが、
膝の動きを先行させることにより体幹とのつながりを強化することができます。
具体的には膝の動きに合せて背中側の筋肉や筋膜が引っ張られる感じがします。
この感覚は全身の脱力ができ、体軸が整っている状態でなければ得られません。
蹲踞スクワットの動きの中で、この感覚が強化されると重心移動がスムーズになり、
身体運用能力を飛躍的にUPさせることが出来ます。
膝を深くまげる蹲踞スクワットはこの「つながり」を強化するのに最適なトレーニングといえます。
まとめ
今回の記事では
1 蹲踞スクワットとは?
2 蹲踞スクワットの正しいやり方
3 実践時の注意点
4 蹲踞スクワットの効果
について書きました。
蹲踞スクワットは魅力は通常のスクワットとは違う効果を得ることが
できることです。
個人的には「リラックスできる」ことと「膝と体幹のつながりを感じる」ことができる
ところが魅力ですね。
少ない回数でも良いので習慣化してみてください。
あなたにとっての魅力を発見できると思いますよ。
この記事が皆様の身体創りの一助となれば幸いです。
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