下半身、特に骨盤周りのエクササイズとして万能なのに手軽にできる「四股踏み」 これから始めたいと思っている人や、やってみたけどイマイチ効果が感じられないという人に押さえておくべき2つのポイントを解説します。
【四股踏みって?】
一般的にはお相撲さんが行う稽古として認
識されている「四股踏み」
(簡略して”四股”と呼ばれるほうが多いかも)
「足を開いて中腰で立ち、片方の足を上げ
ておろす」この一連の動作のことをいいま
す。
この単純な動作のなかに、下半身の強化、
骨盤や股関節の柔軟性UPなど非常に高い
運動効果があるのです。
まさに日本の宝!
ただし、その素晴らしい「四股踏み」もポ
イントを外すと効果が期待できません。
(ポイントを押さえてなくても少なからず
の効果はでますけどね。)
では、押さえておくべき2つのポイントを
解説します。
【押さえておくべき2つのポイント】
四股踏みでは効果を上げるためにいくつか
のポイントがありますがその中でも絶対押
さえておくべき2つのポイントがあります。
その2つとは
1 体軸を真っすぐに保つこと
2 骨盤を前後に傾けないこと
です。
このポイントさえ押さえておけば、四股踏
みの効果が格段にUPすること間違いなし!
では1つずつ解説します。
体軸を真っすぐに保つ
「体軸を真っすぐに保つ」ですが、まずこ
こで言う「体軸」とはざっくり”頭頂部か
らお尻の穴の前を通る軸”のことです。
少しイメージしてみましょう。
「一本の棒が頭頂部~背骨の少し前側~骨
盤の真ん中~お尻の穴の少し前を通って体
を貫いている感覚」ですね。
反対に「お尻の穴の前」から頭頂部へイメ
ージしても良いです。
また、「頭頂部から紐で吊られているよう
に」という指導もよくありますよね。
個人的には「頭頂部から吊られている」感
覚はからだの適度な脱力ができていないと
やや難しいので初心の方は棒をイメージし
た方がやりやすいかと思います。
とはいえ、自分がイメージしやすい方法で
結構ですのでまずは体軸の感覚を掴みまし
ょう。
そして、重要なのが「保つ」です。
四股踏みをやっていると足を上げた時に体
が左右に傾くと思いますが、この時に先ほ
ど掴んだ体軸の感覚を崩さないようにする
ということですね。
棒感覚であれば棒が傾いたまま、吊られて
いる感覚であれは傾いた方向から頭頂部を
引っ張られている感覚です。
また、左右だでけでなく前後(後ろはあま
りないと思いますが)に傾いた場合でも同
様に体軸を保ちましょう。
「四股を踏む際に前後に傾かないように」
という指導をする方もいますが、前後の傾
きを制限することは四股踏みの効果を抑え
てしまうのでもったいないと思います。
試しに前側に倒して四股を踏んでみてくだ
さい。
体軸を垂直にした状態での四股踏みとは違
うところに効く感覚があると思います。
私は敢えて前に深く倒して四股踏みをする
ことがありますよ。
(あまり深く前後に倒すと体軸を保つこと
が難しくなりますのでほどほどに)
大事なのはどのような姿勢になっても
「体軸を真っすぐに保つ」ことです。
骨盤を前後に傾けない
「骨盤を前後に傾けない」ですが、骨盤の
前傾・後傾という言葉を聞いたことがあり
ませんか?
文字通り、前傾は前に傾いていること、後
傾は後ろに傾いていることです。
骨盤が前後傾している状態はなんとなくイ
メージできると思いますが、では、「前後
に傾いていない状態」にするにはどうすれ
ばよいのでしょうか?
これが難しい。
人生と一緒で中庸が一番難しいのです。
ただ、骨盤を意識して動かそうとすると難
しいのですが、これには良い方法がありま
して
「腰椎を真っすぐにする」と骨盤が前後に
傾いていない状態になります。
(腰椎とは骨盤の上、背骨の下部にある5
本の骨です。いわゆるみんなが「腰」と呼
んでいる部位です。下の図では赤線で囲っ
ている部分)
具体的には、
1 床に仰向けに寝る。
2 腰に隙間ができる人は隙間をなくす
ように腰を床に押し付けるようにす
る。
(隙間ができない方は軽く床に押し
付けるようにしてください。)
これだけです。
あとは、この腰回りの感覚を、立った状態
でできるようにします。
注意点として、骨盤を操作して腰椎を真っ
すぐにするのではなく、反対に骨盤は固定
するようにして、あくまで腰椎を後ろ側に
押し付けるような感じで真っすぐにしてく
ださい。
これで「骨盤を前後に傾けない」状態をつ
くることができました。
実はこの姿勢、腸腰筋という骨盤から腰あ
たりにある深層筋を使っている姿勢なんで
すね。
だから表現としては
「腸腰筋を使って四股を踏むのがポイン
ト」としても良いのですが、それだと感
覚的に掴めないので「骨盤を前後に傾け
ない」としています。
また、この感覚ができると、1つ目のポイ
ントでイメージした「一本の棒が頭頂部~
背骨の少し前側~骨盤の真ん中~お尻の穴
の少し前を通って体を貫いている感覚」に
「腰椎の前」という感覚がプラスされます。
つまり「一本の棒が頭頂部~背骨の少し前
側~腰椎の前~骨盤の真ん中~お尻の穴の
少し前を通って体を貫いている感覚」とな
ります。
先ほどより内部感覚が密になったような気
がしませんか?
この状態で四股を踏んでみましょう。
最初は頑張りすぎずに回数と押さえて下さ
いね。
(正しくやれば少ない回数でも効果はでま
す!)
【四股踏みの種類】
四股踏みに種類があるの?とお思いのかたも
いらっしゃると思いますが、これは私が個
人的に分類しているだけのことでして、
私的には「大きい四股踏み」と「小さい四
股踏み」の2種類に分類しております。
「大きい四股踏み」とは片足を高く上げ、
体は大きく左右に傾けて踏む四股で、一般
的に認識されている四股踏みですね。
「小さい四股踏み」とは足はあまり高く上
げずに踏む四股で体の傾きも少なくなりま
す。
やり方によっては、足もほぼ床から離さず
にやるやりかたもあります。
それぞれ効果も違いますし、いろいろ試し
てみるのがオススメですよ。
最初は、「小さい四股踏み」はより内観が
必要なため「大きい四股踏み」から始める
ほうが感覚がつかみやすいと思います。
【まとめ】
いかがでしたか?
場所も器具も必要ないのに、効果バツグン
の四股踏み。
始めようと思っている方も、やってみたけ
どイマイチ効果が感じられないという方も
2つのポイントを押さえて実践してみてく
ださい。
この記事がみなさまのからだ創りの一助に
なれば幸いです。
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