足裏のケアに最適!ベアフットトレーニングのメリット

トレーニング

健康維持のためランニングやウォーキングなどに取り組んでいるのに、膝や腰が痛くなるって方多いと思います。じつはそれって身体の土台「足裏」の使い方に原因があるのかもしれません。裸足で行う「ベアフットトレーニング」は足裏のケアに最適!今回はその中でもベアフットウォーキングとランニングついてトレーニングのやり方や注意点について紹介します。ベアフットトレーニングで人本来が持っている力を取り戻しましょう!

ベアフットトレーニングとは

ベアフットとは「素足・裸足(はだし)」のこと。

ベアフットトレーニングとは裸足や裸足に近い状態で行う
トレーニング全般のことをいいます。

裸足や裸足に近い状態で地面や床に触れることで足裏から様々な
情報を取り入れることができ、身体全体のつながりが良くなり
バランス感覚の向上や姿勢改善が期待できます。

ヒト本来の身体の使い方を学習できるとも言えますね。

今回はベアフットでのウォーキングとランニングについて紹介します。

ベアフットウォーキング・ランニングへの準備

ベアフットでのウォーキングやランニングへの準備をしましょう。

まずはシューズや靴下などを脱いで裸足で立ってみます。

最初はアスファルトやコンクリートでは固くてダメージが大きい
ので公園などへ行き芝生の上を選びます。

大人になると外で裸足になる機会が少ないので最初は抵抗を感じるかも
しれませんが、芝生の上で裸足で立ってみるとすごく気持ちが良く
解放感を感じますね。

体重をつま先や踵、外側や内側に移してみます。

地面の凹凸や体重の掛り具合などの情報がシューズを履いているとき
よりもより細やかに伝わるのが判ります。

ベアフットウォーキング

裸足でウォーキングしてみましょう。
最初は芝生や土の上を選びます。

「ただ裸足で歩けばいいんでしょう?」という方もいると思いますが
実は少し違うんです。

どこが違うというと「着地のしかた」

シューズを履いてウォーキングする際は踵から着地しますが
ベアフットではフォアフット(前足部)から着地します。

フォアフットでの着地

ベアフットでは「フォアフット(前足部)」で着地することが
大事なんです。

フォアフット(前足部)とは親指の付け根から小指の付け根を
結んだ部分のこと。足幅の一番広い部分です。

フォアフットで着地することにより足首や足裏の関節や腱を
使い着地の衝撃を吸収することができます。

これが裸足でトレーニングする最大のメリット。
「人間が本来もっている力」取り戻しましょう。

フォアフット着地の練習

フォアフット着地するために重要なこと。
それは「重心移動を先行させる」ことです。

まずは普段通りの姿勢で歩いてみましょう。
何も意識しないと踵から着地しますね。

裸足だと感覚が鋭くなりますから普段よりも着地の衝撃を強く
感じると思います。

次にフォアフット着地に移行しますが
その前にフォアフット(前足部)を触ってみましょう。
実際に触れて確認し認識してみることが重要です。

フォアフット部を認識できたら身体を前に倒すようにして重心を
前に移動させます。

ここで足を出したくなりますがグッと我慢!
そうするとこらえきれなくなって自然と足が前に出ます。

まるで「つまづいて」いるような感じになりますがそれが正解。

このように重心移動を先行させると自然にフォアフットで着地する
ことができます。

この動きを繰り返しながら前に進むとベアフットウォーキングの完成です。

まずは短い距離・時間から始めましょう。

ベアフットランニング

ウォーキングなどで裸足に慣れてきたら走ってみましょう。
最初は無理せずに短い距離から始めます。

普段のランニングとの違いは
「フォアフット着地」「足の引き上げ」です。

怪我の防止にもつながりますのでじっくりと取り組みたいですね。

フォアフット着地

フォアフットでの着地はウォーキングの時よりも重要になります。
それは走る方が着地の衝撃が強くなるから。

一般的に着地時の足には体重の約3倍の衝撃がかかるといわれます。

シューズを履いているときは厚いソールがこの衝撃を吸収してくれますが
ベアフットでは足裏や足首などがこの役目をします。

ランニングでのフォアフット着地のやり方はウォーキングの時と変わりません。

ただしウォーキングの時よりも「体の真下」に着地することを意識しましょう。

これが意外と難しい!どうしても体の前に着地してしまいがち。
これだと踵着地になってしまいます。

ポイントは足から動かすのでなく重心移動を先行させることです。
ウォーキングの時と同じですね。

足の引き上げ

ベアフットランニングでは「足の引き上げ」が重要です。

「足の引き上げ」とはランニング中の後ろ足を引き上げるように
する動作
のことで「プル」ともいいます。

通常は走る過程において後ろ足は「地面を蹴るように」して推進力
を得ますが、ベアフットランでこの動作をすると足裏の皮がむけたり
まめができやすくなったりします。

ベアフットランニングの推進力は重心移動なので地面を蹴らなくても
大丈夫!
かえって地面を蹴る動作が重心移動を妨げます。

体軸を進行方向に傾け重心を移動させ、足が自然に前に出たなら後ろ足
を引き上げます。

ポイントは「足を引き上げるタイミング」

前に出た足が着地した瞬間にはもう引き上げてください。
このタイミングが遅れるとどうしても蹴る動きになりがち。

着地と引き上げを同時に行うようにポン、ポン、ポンとリズミカルに!

最初はその場でやってみるのも有効な練習方法です。

まずは短い距離・時間から始めましょう。

スピードを上げたいときはピッチ(回転数)を上げるか、体重移動を
大きくしてストライドを広げるかのどちらかまたは併用です。

いずれの場合も「体の真下での着地」や「足を引き上げるタイミング」
などのポイントが崩れがちになりますので注意が必要です。

ベアフットラン・ウォーキングのメリット

ベアフットでランニングやウォーキングを行うとさまざまなメリット
があります。

その一部を紹介します。

自然な動きの獲得

ランニングやウォーキングなどベアフット(裸足)で行うトレーニング
の最大のメリットは「自然な動きの獲得」です。

シューズなどに頼るわけにいきませんから、自分の体を最大限に使わな
ければなりません。すると「人間が本来もっている機能」を発揮できる
ようになってきます。

例えば足裏は地面の状態を感じ取る感覚器のような感じですね。

足裏に当たる小枝や木の葉、小石などが感じられますし、舗装路では
マンホールの感触を得られます。

それがなんとも面白くて気持ちが良い感覚で、自然との一体感を感じる
ことができます。

その感覚に従うことによって自然な動きを獲得することができるんです。

怪我の防止

ベアフットランを行うと捻挫や膝痛(シンスプリント)などの怪我の
防止につながります。

裸足でトレーニングすることによって足裏や足首などを鍛えて着地の
衝撃などを上手に吸収できるようになるからです。

シューズを履いているとこの機能をシューズの緩衝材に任せている状態
ですよね。

不自然な走り方をしてもシューズが衝撃を吸収してくれます。
しかし身体には衝撃のダメージが蓄積して不調として現れるんです。

ベアフットでは足本来の機能を取り戻し身体全体を使うようになるため
怪我を防止することができるんです。

身体の使い方がうまくなる

ベアフットランやウォーキングをすると身体の使い方がうまくなります。

自然な動きを身につけていく過程で歩く姿勢やランニングフォームも
無理や無駄のないものに変わっていきます。

歩くという行為は人間の活動の中の基本的・根本的な運動ですので
この動きの質を向上するように普段から意識すれば、日常生活のすべて
がトレーニングとなります。

また、「うまい身体の使い方」とは外部の情報をキャッチして最も適切
な動きができる
ということでもあります。

ベアフットラン・ウォーキングではこの「外部の情報をキャッチする」
能力を飛躍的に向上させることが出来るんです。

ベアフットラン・ウォーキングを行う際の注意点

足裏をケアし自然な動きを身につけることができるベアフットランや
ウォーキングですがいくつかの注意点があります。

ベアフットに慣れるまで無理をしない

ベアフットでのランニングとシューズを履いてのランニングでは
体の使い方、特に足首や足裏に使い方が大きく違います。
身体が慣れるまでやはり時間がかかることを認識しましょう。

いままで筋肉痛になってなかった部位が筋肉痛になったりします。
これまでシューズに頼ってサボっていた筋肉などが動きだすからです。

ベアフットラン・ウォーキングを始めるとその解放感から思わず
長い時間・距離を行いがちですが無理は禁物です。

切り傷などの怪我

裸足で行うベアフットランやウォーキング。
当然道路上の小石やガラス片などでの切り傷を負う可能性は
あります。

ただし無頓着に踵から着地するような走り方と違いフォアフットでの
着地ができるようになると地面の情報をキャッチする能力が上がり
自然と道路上の障害物を踏むことは少なくなります。

私の周りでも切り傷などの怪我を負う人はほとんどいませんが
気になる人は「ベアフットシューズ」などを使用すると良いですね。

ベアフットシューズ

ベアフットシューズとは裸足に近い感覚で走ることができるシューズ
のこと。

ソール(クッション部)が薄く、つま先から踵の高低差が小さいという
特徴があります。

ソールが薄いほど地面をダイレクトに感じることができます。
形状もシューズ型からサンダル型など様々です。

ベアフットランニングの火付け役となったメキシコのタラウマラ族
(ララムリ族)の「ワラーチ」やワラーチを元に開発された「ルナサンダル」
5本指の形をしたシューズ「ビブラムファイブフィンガー」などが有名ですね。

シューズ型を選ぶ場合は足の形にフィットしたものを選ぶようにしましょう。

まとめ

今回はベアフットトーレニング、特にベアフットウォーキングと
ランニングついて解説しました。

裸足で歩いたり走ったりすることで自然とつながることができ
人間が本来持っている力を発揮することができるようになります。

ただし無理は禁物。
いままでシューズなどに守られていた足は思ったより衰えています。
ウォーキング→ランニングと段階を踏むことを忘れずに。

ウォーキングではフォアフット着地が重要で、そのためには
重心移動を先行させることがポイントでしたね。

ランニングでもフォアフット着地が重要で、普通のランニングとの
違いは足の引き上げでした。
身体の真下に着地することや足をリズミカルに引き上げることも
ポイントでしたね。

実際にやってみるとなかなか難しいですがまずは芝生の上などで
裸足になってみましょう。
病みつきになる解放感とそのまま歩いたり走ったりしたくなる
ウズウズ感を味わってもらいたいと思います。

この記事が皆様のからだ創りの一助になれば幸いです。

プロフィール
オワス

九州生まれ北海道在住1968年生まれ 
武道・武術などを通じて日本古来の文化に出会い、以来30余年にわたり身体運用や心身を健康に保つ方法などを学び日々の生活に取り入れ楽しくすごしています。
「この素晴らしい文化を少しでも多くの人に知ってもらいたい!」とこのサイトを立ち上げ情報発信しています。

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