「バランス感覚の向上や体幹の強化を期待して一本歯下駄を履いているけどイマイチ効果が感じられない」って方や「本当に履くだけで効果がでるの?」って思っている方多いと思います。実は一本歯下駄の効果を引き出すためにはちょっとした「コツ」がいるんです。これを知っているのといないのでは大違い!この記事では一本歯下駄を5年間履き続けた私がその「コツ」を紹介します。
一本歯下駄の基本知識と特徴
一本歯下駄とは文字通り「歯が一本しかない下駄」です。
その形状から安定感がないため常にバランスをとり続けていなけれ
ばならず、一本歯下駄を履いている間はフラフラと身体が揺れ続けます。
これがバランス感覚の向上や体幹の強化につながると注目を集めました。
また、古武術・古武道の身体運用法を取り入れたトレーニングなどが認知され
その中で一本歯下駄が紹介されたことも注目を集めた一つの要因ですね。
トレーニングに取り入れて好成績を収めたアスリートの方もいます。
いまでは、そのトレーニング効果の高さから様々なメーカーの下駄が出ており
一般の人用のトレーニングを指導する教室などもあります。
一本歯下駄の効果を最大限に引き出すコツとは
履くだけで高いトレーニング効果が期待できる一本歯下駄ですが
その効果を引き出すにはちょっとしたコツが必要なんです。
詳しく説明しますね。
つま先立ちを意識して履く
一本歯下駄の効果を最大限に引き出すコツ。
それはズバリ「つま先立ちを意識して履く」です。
この場合のつま先とは「前足部」のこと。
具体的には親指の付け根と小指の付け根を結んだ部分です。
実際には下駄を履いている状態でつま先立ちはできませんが
足裏全体を「台」にベッタリと付けずに、つま先立ちをするように
意識して下駄を履くようにします。
※「台」とは足をのせる部分のこと
「踵を少し浮かす」と意識したほうがうまく人もいるでしょう。
これは人の体癖によるものなのでどちらの方法でも構いません。
大事なのは「足裏全体を台に付けない」ことです。
こうすることによって
● 下駄との一体感
● 下駄に乗っている感覚
● 下駄を操っている感覚
などを感じることができます。
この感覚があれば
「下駄をコントロールする」=「身体をコントロールする」
ことができて一本歯下駄のトレーニング効果を最大限に引き出すことが
できるんです!
コツを見つけた経緯について
私がこのコツを見つけたのは一本歯下駄を履き始めて半年ほど経った頃
でした。
購入から半年
購入してすぐの頃は下駄を履くと姿勢がスッキリと立つのが心地よく
また、フラフラと身体が揺れるのが面白くてずっと履いていました。
しかし、それと同時にある種の違和感を感じていたのも事実。
その違和感とはバランスをとるために身体を固めていたことです。
とくに太ももあたりを固めていました。
しかし「このまま履いていればそのうち無駄な力も抜けていくだろう」
と思い、そのまま半年ほど履き続けました。
半年経っても結局力は抜けず、体幹の強化やバランス感の向上などは
思ったほどの効果は感じられませんでした。
(もちろん多少の効果はあった気はしましたが…)
コツを見つけたきっかけ
半年ほど経った頃
「このフラフラと揺れる感覚、なんかに似ているなぁ」と感じ始めました。
ある日、フッと「これ竹馬と一緒だ!」と思いついたんです。
2つの共通点、それは「不安定を楽しむ」ということ。
そして今までは身体を固めていたために、竹馬ほど「不安定を楽しんでいない」
状態であることに気が付きました。
竹馬の思い出
私は九州の田舎で育ちましたので子供の頃はよく竹馬で遊びました。
竹馬に乗って階段や山道などを歩いて回り、どれだけ難易度の高い場所
を歩けるか友達と競って遊んだ思い出があります。
自分達で竹馬を作りどんどんカスタマイズしていきました。
その中で皆がやっていたのは足を乗せる部分を短くすること。
そうすると竹馬が軽くなりうまく操ることができるようになるんですね。
当時は「足を乗せる部分が短くなった分軽くなったのかな」と
思っていましたが実は違ってました。
足を乗せる部分を短くして強制的に「つま先立ち」になったため
重心がコントロールできて竹馬をうまく操ることができた結果
竹馬が軽く感じられたんです。
一本歯下駄に応用する
竹馬で遊んでいた頃の感覚を思い出して下駄を履いてみました。
前足部に体重が乗るように少しだけ踵を浮かしてみたところ
今までと少し違う感覚がありました。
姿勢はスッキリと立ちながらも身体は無駄な力が抜けている状態で
まさに竹馬と同じ「不安定を楽しんでいる」感覚になったんです。
さらに観察してみると一本歯の前側だけが床に接しており、「面」
ではなく「細い線」で体を支えている状態であることが判りました。
ごくごく狭い範囲で身体を支えるためバランスをとろうとする機能
がより強く働いたんですね。
「不安定を楽しむ」⇒これ重要です
つま先立ちの効用
つま先立ちにすると次のような効用が期待できます。
① 重心をまとめる
② 足裏の使い方が向上する
この2点について説明します。
重心をまとめる
つま先立ちになると前足部から中足部の狭い範囲で身体を支えるため
自然と重心がまとまります。
その結果、重心線を感じやすくなり姿勢をうまくコントロールする
ことができるようになるんです。
不安点な一本歯下駄ではなおさら重心をまとめることが重要になります。
私の場合はここを勘違いしていたんですね。
てっきり一本歯下駄が重心をまとめてくれると思っていました。が、実は
そうではなく、あくまで自分で重心をまとめてそのうえで不安点な下駄を
履くことがポイントだったのです。
足裏の使い方が向上する
人は運動している状態では踵を床につけないようになっています。
運動している間は常に重心が移動しているからです。
イメージとしては地面に接している母指球と小指球を結ぶラインを
支点として、踵と足指が前後のバランスをうまくとりながら重心を
コントロールしている感じですね。
現在は踵の高い靴を日常的に履いており、踵が常に地面に接していま
から、足指をはじめ足裏の使い方が下手になっている人が多いのです。
意識してつま先立ちにすることにより身体が本来の足の使い方を思い
出して足裏の使い方がうまくなるんです。
まとめ
今回の記事では「一本歯下駄の効果を最大限に引き出すコツ」について
書きました。
それは「つま先立ちを意識して履く」でした。
つま先立ちになることで重心がまとまって足裏の使い方がうまくなり
下駄をうまくコントロールできるようになります。
その結果「不安定を楽しむ」ことができるようになるんですね。
それが一本歯下駄の効果を最大限に引き出すことにつながります。
ほんの少しのポイントで効果は劇的に変わりますので、是非とも
試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が皆様の身体創りの一助になれば幸いです。
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